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イードのお祭り、捧げもののおすそ分けを頂いて思ったこと。

12月8日は、イード(犠牲祭)というイスラム教のお祭りの日でした。
日本で言うなら、新しい一年が始まるお正月のような日のようです。

お買い物に行ったショッピングセンターでは、
お洒落をした子どもたちや、正装した大人たちをたくさん見かけました。
街全体が何となくすがすがしく、道行く人々、通り過ぎる車、なにもかもが特別な、
まさしく日本の元旦のような感じで。。。

この日は、アブラハムの忠誠にならって、イスラムの人々は動物を屠り、
親戚や、隣人、友人や、貧しい人々に、その肉を配るのだそうです。
私たちの家も、思いがけなく、捧げものの羊のお肉のおすそ分けを頂戴するという
とても嬉しい出来事がありました。

持ってきて下さったかたには、お茶とお菓子のとても簡単なおもてなししか
できなかったのですが、それは、私たちにとって、
ここに住むようになってから初めて迎えた、特別なお客様でした。

お肉は、おすそ分けというにはびっくりするような量で、お料理のレシピや
調味料なども添えられていて、それは本当に感動するような嬉しい出来事で。

お客様をお送りした後、さっそく大きな塊肉の一片を、連れに切り分けてもらいました。
その日の朝、屠られたばかりの骨のついた生々しい羊のお肉の大きな塊。。。
こんなものを間近で見るのは生まれて初めてでした。

その朝まで生きていた可愛かっただろう羊の姿が目に浮かび、胸がキュンとしましたが、
でもこれが、食糧を得て、それを食べ、生きていくという人間の営みの真実の姿です。
スーパーできれいにパックされたお肉やお魚を料理して食べているだけでは学べない
特別な経験をさせてもらったと思います。

レシピを教えていただいたバーベキューは、たれに漬け込む時間がなかったので、
簡単なスープを作って、お夕食にいただくことにしました。
イードのお祭り、捧げもののおすそ分けを頂いて思ったこと。_c0164052_12324431.jpg

新鮮な羊の肉は、とても柔らかく、臭みがぜんぜんなくて、
ほんとうにとろけるような美味しさでした。
どんなものの犠牲の上に、自分たちの生があるのかと、しみじみと考え、
感謝を覚えるような、簡素ですがとても特別な、我が家のイードの晩餐でした。
by hirorobox | 2008-12-09 12:40 | アラブ編U.A.E.