日中は50度近くなり、信じられない暑さになる砂漠の街も、
日の出前は、まだなかなか快適。
日本時間から抜けられなくて、どうしても早く起きてしまうので、
せっかくだからお向かいの砂漠に早朝散歩に出かけることにしました。
コーヒーを飲んで、朝ごはんを食べてから~、なんて悠長に構えていたら、
あらら、お日様はすっかり砂漠の上に顔を出してしまっていました。
おおお~、久しぶりのお向かいの砂漠の散歩です。
1ヶ月前とは山の形もすっかり変わってしまっています。
朝日を浴びて、風紋がとても綺麗に見えました。
いろんな形の風紋があります。
これなんて、まるで美しいカーテンの模様のようで、うっとり見とれてしまいます。
自然が作る芸術って、なんて素晴らしいんでしょう。
砂漠の生き物たちの足あとも、芸術です。
これはサンドフィッシュの足あとでしょうか。まるでアラビア語のカリグラフィーのように見えます。
この小花を散らしたような可愛い模様は、どなたがつけたものでしょう?
私はまだぜんぜん、足あとでどんな生き物が通った跡なのか見分けられないのですが、
いろんな足あとの模様を見て、想像を膨らましてみるだけでも楽しいものです。
こんな過酷な気候の中で、けなげに花をつけている砂漠の植物もあります。
道を挟んでこのお向かいの砂漠に入る手前に、ちょっとした農地があります。
たわわに実っているデーツの実が、少しずつ、こんなふうに茶色に色づいてきました。
背の低いナツメヤシの木もあれば、背の高い木もありますが、
どれもこれも実がどっさりとついています。
重さで枝が折れて
砂の上に落ちてしまったデーツの実が、
強烈な太陽の光で
半生ドライになってました。(笑)
ここの農場のワーカーさんたちが、私が通る時じろじろ見るので、
ひとりだとちょっと怖くて、彼らの農地を抜けて、
ひとけのない砂漠の中までは、なかなかお散歩に行けないのです。
今日は、同じく日本時間が抜けなくて早起きした連れが同行してくれました。
私がデーツの写真を撮っている間、
連れは「サラマリゴン」とアラビア語で彼らに挨拶していました。
撮り終った私は、通り過ぎる時、ひとりのワーカーさんと目があったので、
「ショクラン(ありがとう)」とお礼を言ってみました。
彼は、手を上げて、にっこり笑ってくれました。
あ、ほんとはそんなに怖くない人たちかも、と感じた一瞬でした。
でもひとりの時は、誤解されてトラブルのも嫌なので、笑顔などもってのほか、
強気につんとすました嫌な女で通り過ぎるしかないのですけれど。^^;
アラブの国の、特に異性との人付き合いは、なかなか難しいものですね。
いまだに試行錯誤です。
道を一本はさんだだけで、まるで別世界。
ここが砂漠の入り口です。