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マイアミ 燃えてしまったお屋敷の話

滞在していたお部屋の窓から、少しだけ不思議な風景が見えました。
ゴルフ場のみどりの芝生や、公園の美しい木立の中に、
一箇所だけ違和感のある、黒ずんだ大きな建物が見えるのです。

それはスパニッシュな様式の、とても大きなお屋敷の跡のようでした。
火事にあってしまったようです。 壁は黒くすすけて、中はがらんどうなのでした。
とても哀しい風景なのですが、不思議に嫌な怖さは感じません。
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ある日、少し近づいて、写真を撮って来ました。
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火事からどれくらい経ったのでしょう。
壁がくずれないよう、ていねいにつっかえ棒がしてあります。
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ホテルから見える反対側の道端には、こんな看板が立っていました。
建物を復元して、何かの施設にしようとしているようです。
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ある日、お買い物の帰り道、素敵なお天気だったので、
公園をぶらぶらしながらこの建物の側を通りかかりました。

この小さな街では、すれ違う時は誰もが皆、にっこりと挨拶を交わします。
その建物の近くに来ると、前の方から、青いポロシャツ姿、
WASPっぽいブロンドの、ハンサムな中年男性が歩いてきました。
私が笑顔で「こんにちは」と言うと、その人は丁寧に挨拶を返し、
そして「写真をお撮りしましょうか?」と聞くのです。「え?」と問い返すと、
「あなたのカメラで、あなたの写真を、僕が撮ってあげましょうか」と。

私は始め、「これはナンパかしら?」と警戒し、「いいえ、結構です」とかわしたのですが、
その後の会話から、この家は、彼の両親が結婚式を挙げた
思い出の場所だということがわかりました。

彼の一族は、その昔、このあたりの土地を広く所有していて、
この広大な家は、ファミリーが冬を過ごすための別荘だったとか。
彼自身の思い出もたくさんあるこの場所が、
燃えてしまってとても哀しいと言っていました。

ほんとに哀しい、だけどちょっぴりロマンティックなお話でした。
結局写真は撮ってもらわずに、しばしそんな短い会話を交わした後、
さよならを言って別れたのですが、
この、ずっと気になっていた、燃えてしまったお屋敷に関わる子孫に会えて、
親切にも直接話を聞かせてもらえた偶然は、ラッキーだったのかもしれません。

でも、後で考えてみると、、、
なぜ彼は、私がカメラを持っていることを知っていたのでしょう???(謎)
この小さな街では、このあたりでいつもふらふら写真を撮っている
へんな東洋人の女がいると、ちょっぴり有名だったのかも、、、う~ん(汗)

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この哀しいお屋敷の跡が、いつか美しく復元されて、
また再び、幸せな人々の会話や、子どもたちの笑い声が響き、
ハッピーなウェディングパーティが開かれるような、
素敵な場所になってくれればいいなぁと、私も心から願うのでした。
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by hirorobox | 2008-09-11 09:07 | マイアミ編Miami